B/V STAFF からの手紙

「B/V」STAFF からの手紙 ♯5

今回の「B/V」vol.3のテーマは“裏路地”。
巨大都市へと変貌を遂げつつある仙台。しかし、一方で古き良き風景が残る街でもある仙台。クールで都会的な雰囲気ではない、長い時間をかけてゆっくりと熟してきた温もりの残る街並みもここには存在します。人が歩くスピードでゆったりと流れる時間がそこにはあります。「B/V」vol.3に映し出された路地の風景をご自分のペースでじっくりと観ていただければ幸せです。

よく尋ねられる質問があります。それはおおよそ次の3点です。
1.「どうしてこういうフリーペーパーを作っているのですか?」
2.「無料で配ってますが、運営資金はどうされているのですか?」
3.「何か目的があるのですか?」
1年間の活動を振りかえり自分達のスタンスをはっきりと示すうえでも、この質問に対し“「B/V」スタッフからの手紙♯5”として記しておきます。
「B/V」スタッフはカメラマン、ライター、編集者だけではなく、製版会社、印刷会社、製本会社、用紙会社までも含むかなり大掛かりなグループ体制をとっております。しかも、この活動は皆さんのご厚意・熱意によるもので、一切のギャランティは発生せずに制作しております。このような高いクオリティのミニメディアを1年間作ってきたこと自体、私たちにとってみればまさに奇跡的であり、スタッフみなさんの熱意なしには継続できなかったものです。ですから、ギャラリーに足を運んでいただくことも、web上の写真を見ていただくことももちろん嬉しいのですが、私達にとっては「仙台の多くのスタッフの技によって磨かれたフリーペーパーを観てもらう」ことの方がとても重要なのです。「B/V」がカメラマンの集合体であれば、写真展が“自己表現の手段の場”になるのでしょうが、フリーペーパー「B/V」は、カメラマンの作品を発表するメディアではありません。写真やイラストや言葉等の表現方法を使いながら“仙台の鼓動”という漠然としたテーマを切り取るプレゼンテーション作業をしているのです。これが最初の2つの質問に対する答えです。
「紙媒体」が持ち続けるアートや写真の表現手段に対するこだわりは、マルチメディア全盛の現在でも色褪せることはありません。
“仙台の鼓動を表現するフリーペーパーの制作”というプレゼンテーションを始めてから1年。この1年間、イベント会場にて、展示会場にて、ギャラリーにて、そしてweb上にてたくさんの人と出会いました。そして、これからもフリーペーパーを通して出会うであろう人々に、自分達が住む仙台から小さいけれど新しいメッセージが届けば・・・・・それが3番目の質問に対する答えです。
『仙台のビートとヴィジュアルが感じられるフリーペーパー』を創るというコンセプトに共感してもらえるスタッフがいるかぎり、創りたい「B/V」を創り続けられることでしょう。
多くの在仙企業の皆さん、そして制作スタッフの皆さん、その他ご協力いただいた多くの皆さん、本当にありがとうございました。

2001年9月20日

■「B/V」vol.3
[企画] 千葉雅彦
[編集] 佐藤正実 及川哲哉
[写真] 池上勇人 佐藤功弥 横山則子 芳村忠男(有限会社写真企画)古山美幸
[エッセイ] 三浦奈々依(フリーアナウンサー) 木村慎一郎
[イラスト] 千葉雅彦
[書] 古山美幸
[special thanks]  株式会社ティック tel.022-714-8581
[製版] 株式会社トーシン tel.022-231-6151
[印刷] 株式会社佐々木平版印刷所 tel.022-288-5331
[用紙] オビサン株式会社 tel.022-254-0701
[製本] 株式会社黄海製本 tel.022-236-9205
[2001年9月20日発行] <A4変形判 32頁2色印刷 5,000部印刷>
[今回フリーペーパーを制作にあたり協力していただいたみなさん]
藤井治夫 庄子哲夫 菊池進 菅田武雄 眞壁孝幸 高木寿幸 佐々木勝 高橋勝彦 鈴木和明 佐々木洋 千葉昌昭 酉丸正 阿部寛之 小林美香


「B/V」STAFF からの手紙 ♯4

街のノイズから逃れ、時には風の音を捜しに行くのもいいだろう。
知らない町まで車を走らせ、システムの世界を後にすれば聞こえてこないだろうか。
眠り続けていれば分からなかった事が、風と一緒にリアルな現実として――。
無意味な争いごとや不確かな真実が、パズルのように現れても
一つだけ忘れないでほしい、
大切なのは、自分を信じる心だという事を――。

昨年の秋に「B/V」vol.1を発刊し、このたび半年振りの力作「vol.2」をお届けします。
そしてその最初の発表の場として141エルパークギャラリーでの写真展を開催します。

私たちの製作する「B/V」は、『仙台のビートとビジュアルが感じられるフリーペーパー』を創ろうというコンセプトのもとに、共感してもらった仙台の多くのスタッフによって制作しております。
「紙媒体」が持ち続けるマルチメディアに対する優位性・・・それは「アートや写真の表現手段やこだわり」、「保存性」、「紙の質感、ぬくもり」であると私たちは信じています。
フリーペーパー「B/V」を実際にお手にとっていただき、私たちのこの思いが伝わり感じ取っていただければ幸いです。
これからも「B/V」は、「創りたいものを創り、ウチワ受け第一主義で、媚びずに、裏切り」ながら、フリーペーパーを年2回のペースで継続して発刊し、それに加え、今回発表した「mist」のようにスペシャルエディションも制作していく考えです。
ほんの少しでも仙台の街の鼓動を映し出したいと願いつつ・・・。

最後にフリーペーパー「B/V」と「mist」を制作するにあたり、多くの在仙企業の皆さん、そして制作スタッフの皆さん、スポンサー様、その他ご協力いただいた多くの皆さん・・・本当にありがとうございました。


「B/V」STAFF からの手紙 ♯3

11月3日に仙台市青葉区の定禅寺通りで行なわれた「アートフェスティバル」に出展してきました。
先月に引き続き2度目の「B/V」配布でしたが、やはり今回も「やっぱり作ってよかった」と強く実感したイベントになりました。
そして一緒に出展していた何人かの人達とも交流がはかられて、これからの作品作りにとてもいい刺激になりました。

次はいよいよ十字屋仙台店での展示会です。11月30日(木)〜12月6日(水)の1週間、8Fの文芸サロンにて「B/V」の写真展示とフリーペーパーの配布をいたします。
以前もお知らせしましたが、「SENDAIカレンダー」の2001年版の写真展&カレンダー即売会も同時に行ないますので是非会場におこしください。
「SENDAIカレンダー」は、仙台市内のあちらこちらをカメラマンの池上勇人さん自身がロケハンし、撮影したものをセピアのモノクロ写真で表現したカレンダーです。
現在、ちょうど写真の色の調整を行なっている段階で、会期に間に合わせるよう急ピッチのスケジュールで進めております。どうぞお楽しみに!



「B/V」STAFF からの手紙 ♯2

「B/V」が、ほんの少しでも印刷媒体のおもしろさと仙台の街のbeatを映し出せたとしたら、とても幸せです。

10月8日に開催された「第4回四丁目ART市場」に出店してきました。
天候にも恵まれ、「仙台よさこい」とも重なってか、いつにも増して人通りが多く大勢の人で賑わっていたようです。
今回制作したフリーペーパーは10月6日にできたばかりで、このイベントが初のお披露目だったわけですが、それにしても、「B/V」に対して一般の人達があまりに好意的な反響だったのには正直大変驚きました。
皆さんの声の大半は“仙台の風景をモノクロ印刷にし、フリーペーパーという形で配っている”ことに興味を持っていただいたのだと思います。ブースからフリーペーパーを手に取って、「これ、かっこいいねぇ」と言われるたびに「あぁ、やっぱり作ってよかったなぁ」と強く実感した次第です。中身もじっくりと見て、時には突っ込んだ話にもなり、楽しい時を過ごさせてもらいました。制作スタッフ一同とても嬉しく心から「感謝」です・・・。
「当日は500部も持っていけば、充分に間に合うな」と思っていましたが、午後2時前にはすでに在庫が少なくなってくる状態。
結局300部は追加しましたが、それでも午後4時には在庫が0になってしまいました。

本当は2日間やる予定でしたがこのままだと制作部数がなくなってしまいそうだったので、2日目は急遽キャンセルしてしまいました。(実はまだ配布する予定があったもので・・・。)「四丁目ART市場」の運営スタッフのみなさん、すみませんでした。来年もまた是非参加させてください。

次の配布予定は11月3日文化の日に定禅寺通りで行われるアートフェステバルです。
昨日配布が終了した後も何人かの方に「もうないんですか?」と聞かれてちょっと心が痛みました・・・。そのお詫びと言ってはなんですが、もし時間が合えばその時にでも差し上げられればと思います。
そして11月30日〜12月6日の1週間は十字屋仙台店の8F文芸サロンにて配布します。
十字屋仙台店の方はもちろん「B/V」もフリーで配りますが、昨年制作して好評だった「SENDAIカレンダー」の2001年版の写真展&即売会も同時に行ないますのでどうぞお楽しみに!

それにしても、自分たちが作ったフリーペーパーを持った人達が一番町を歩いてる光景はとても感動的でした。
ありがとうございました。また次のイベントでお会いしましょう。




川が流れ、風が運ぶ。
緑が香り、街が詩う。
時が語る風景は、いつまでもここにある。
私たちの暮らす仙台を心に刻みたい。

「B/V」STAFF からの手紙 ♯1

「心に刻まれる、仙台に今なお残るノスタルジックな風景を写真にまとめてみたい」
「時代の流れと共に変化して行くこの街を、もう一度見直すためにも何かに残したい」
・・・こんな会話からスタートし、モノクロ写真で綴られた「2000 SENDAIカレンダー」が1999年の暮れに完成した。250部のみ作られたそのカレンダーは友人知人だけに配られ、そしてたくさんの貴重な声が寄せられた。
「仙台っぽくない心象風景」
「昔の写真を見ているよう」
「この写真はどこ?」
私たちが企画・制作したコンセプトが“普段見慣れている仙台の何気ない風景に、ノスタルジックさが加わった写真メインのカレンダーの制作”だったので、まさに私たちが思う以上にコンセプトを敏感にくみとってもらった。
巨大都市へと変貌を遂げつつある仙台。しかし、一方で温もりが感じられる古き良き風景が残る街でもある仙台。カレンダーに映し出された仙台の風景に、“新鮮さ”と“ノスタルジックさ”という相反する性質を同時に感じとってもらえたのかもしれない。
2000年春。いよいよカレンダーに続きフリーペーパーの制作にとりかかった。
フリーペーパーのコンセプトは?カメラマン・コピーライターなどのスタッフは?ページ数・部数は?・・・という手探り状態から始まったが、基本的なスタンスは“どうやったら自分たちが心から楽しめる印刷物が作れるのか”であった。日常、自分たちは印刷関係の仕事をしているが、それと並行して作れるだけで楽しいという、・・・ちょうど少年が眼を輝かせながら今日の遊びを考えている・・・そんな感じで企画が練られていたような気がする。
そして、本格的に制作を開始したのはそれから数ヶ月たった2000年、夏。
同時に、今回制作したフリーペーパーの「B/V(Beat and Visual communication)」というタイトルとコンセプトが決まった。
コンセプトは『“仙台”の音(ビート)と映像(ビジュアル)が感じられるフリーペーパー』。
“自分たちが住む仙台という街の鼓動を紙媒体で表現しよう”というこの主旨に共感してもらった多くのスタッフの力に支えられ、すこしづつ「B/V」の形が明らかになり、2000年9月30日発刊した。
紙に情報を刷り込ませるという印刷媒体は何をもってマルチメディアに優位性を持たせることができるのか・・・。保存性、そしてアートや写真の表現手段やこだわり、紙の質感、ぬくもりこそが印刷媒体が持つ特殊性であると私たちは信じている。
「B/V」が、ほんの少しでも印刷媒体のおもしろさと仙台の街のbeatを映し出せれば幸せです。
このHPを訪れてくれてどうもありがとう。

最後に「2000 SENDAIカレンダー」「2001 SENDAIカレンダー」およびフリーペーパー「B/V」を制作するにあたり、情熱を傾けて一緒にお手伝いいただいた多くの在仙企業の皆さん、そして制作スタッフの皆さん、その他ご協力いただいたたくさんの人達・・・本当にありがとうございました。